お客様の嫁から
DMが来た話
それも一度や
二度じゃない
半年くらいずっと
もはやキャバ嬢の
営業連絡の
頻度並みに
ご丁寧に手厚く
時間をかけて
頂いた事がある
ディスり内容
万歳だが
思うのだ
そんな旦那さんを
選んだのも
自分だ
頭では
わかってるはずなのに
ディスってないと
どうなか
なってしまう
そんな印象だった
キャバ嬢をしていると
何を言われても
傷つかないんです
同時に
ああ、
それ言っちゃったら
私とやってる事
変わらないんじゃない?
って思うような
辛辣に
並べられた言葉を
見ては
私に連絡してる間に
彼はもうすでに
他店の女に
入れ込んでいるのを
朝比奈は知っていた
キャバ嬢していると
完全に
誰かを
信じることは難しい
そして
そんな
聞きたくもない
他店事情は
勝手に耳に入るのだ
だからこそ
私だけに
しつこくしてないで
そっちに
連絡しなさいよって
思うのだが
浮気や
お金の使い道が
気に食わないなら
浮気相手
ではなく
旦那さんを
きっちり
詰めるべきだろう
どれだけゆすっても
頑なに断る男は
断るのだ
そこに愛があるか
ないか
なんて
男の人って
一生
少年じゃないですか
何歳になっても
ワクワクする方向を
みたら
走らずにはいられない
そんなだから
結婚願望が
無い朝比奈だが
自分も結婚したら
されるの
だろうなって
当たり前に
思ってます
これは本当
今話題に
なってるのが
女は
浮気する男が
好きって言うけど
大事なポイントは
ここでは
浮気ができないような
"モテない男"が
女は
好きなわけではなく
浮気しちゃえるほど
引く手数多な
"魅力のある男性"
なのにもかかわらず
私を優先して
浮気を"しない"
選択をする男
という意味である
いるわけないよ笑
あくまでも
キャバ嬢やってると
愛ってなんなのかって
思い知らされる
職業なわけで
子供が可愛いとか
いいながら
この後ホテル行こうよ
って
さらっと
口にするのだから。
あーあ
残念だなって
口に出さないけど
思ってる
お嫁さんや
家庭を大切にする
お客様って
指名嬢以外からも
なぜか
人気がある
キャバ嬢だって
夢が見たいのだ
でも
わからないし
見えない
だからこそ
この世界では
わかりやすく
真実の愛を
シャンパンや
チップという
"目に見える形"で
見たがるのでは
ないだろうか
なぜならば
私達キャバ嬢は
シャンパンの
泡みたいな
存在だから。
一瞬の
楽しいのためだけに
存在する存在
どれだけ好きだ
愛してると
口に出されたところで
数時間後には
誰かのお父さんで
旦那さんなのだ
一線先は闇だ
経験がまだ浅い頃
信じてた時もあった
しかしホステスは
彼女でもない
嫁でもない
セフレでもない
そこを逆手に
男たちに
見栄を張らせる
自信が湧くように
サポートする
明日から頑張る
モチベーションを
あげてもらえる存在
家庭に帰れば
小言を言われ
彼女からは
旅行をねだられて
心休まる場所は
どこだろうか?
人間は
何歳になっても
褒められたら
嬉しいし
社会の一部として
自分という
存在を
認められたい
認知されたい
男としての自分を
見てもらいたい
なんて
性別が変わっても
同じ事が
言えるはずだ
嫌な事があった日の
受け皿として
家庭に愚痴を
持って帰るまえに
キャバクラで
吐き散らかして
花束を家庭に
持って帰る
そんな旦那さんで
あって欲しい
一生を誓い合うなんて
そんな光の当たる
太陽が牛耳る世界
夜の女には
眩しすぎて見えない
そして
嫁ではない
彼女でもない
せふれでもない
夜の女は
言葉で遊ぶのだ
粋なおもてなし
他にはない
サプライズ
俺はまだ
いけるって
思わせてくれる存在
私たちの仕事は
お客様から
絞れるだけ
絞りとるのが
仕事ではない
お客様を
心地よくおもてなしし
時に背中をさすり
時に褒め
時に背中を見届けて
お客様が
仕事やプライベートの
充実が増え
収入が増え
また人としても
大きく成長して
また大きくなって
帰ってきた時
さすがですね☺️
と
微笑み返す存在
マイメロのママも
言っていた
パパは野菜を育てて
ママはパパを育てる
これが全てでは
ないだろうか
そして後日談だが
そのDMくれた
お嫁さんの
旦那さん
つまり
お客様は
くすりをやっていた
事が
風の噂で知って。
やっぱどっか
おかしいっていうか
そうゆう人って
常識が
どこか
ずれてる
朝比奈