昔
すごい好きに
なったお客様がいた
同伴も
ほぼしてくれて
イベントも
かけつけてくれた
助けになるなら
と
来てくれる彼に
惹かれて行ったのは
時間の問題だった
いい感じになりながらも
お客様との関係性が
崩れて
もし仮に
うまく行かなかった時
お客様を失脚するのが
怖かった朝比奈
やらせろとかいう
お客様なら
全然減ればいい
信頼関係を
築き上げ始めて
いたからである
こればっかりは
キャバ嬢もお客様を
育てなければいけない
入り口ではなく
席についてから
指名すると
場内扱いになり
シャンパンをおろしても
ポイントにならないとか
同伴何時とか
アフターは
ホテルじゃ無いとか
キャバ嬢の
イメージって
みんな勝手なのだ
お客様だって
偏見は
少なからずあるのだ
恋愛に発展することも
少なくは無い
でもそれは
何年も
通じて
同伴ブッチしないとか
約束まもるとか
そうゆう事の
積み重ねである
そんな惹かれはじめて
いや
惹かれていた朝比奈
ひょんな事から
彼に子供が
いる事を知る
確実にそうなのに
彼は否定したのだ
キャバクラは
疑似恋愛を
楽しむもの
お客様と
一線を越えれば
その先に
天国が待っている
か
泥沼の地獄が
待ってるのかは
キャバ嬢だって
見極めなければならない
既婚者で子供いて
キャバ嬢に
マンション買って
住まわせてる
なんて
どこでも聞く話である
不倫とまでは
行かなくても
キャバ嬢に
ハマるなんて
珍しい事ではない
珍しい事ではないのに
恋愛は
惚れたもの負けである
幾度となく
交わした事がある
『俺の子供はいないよ』
というセリフ
なぜか
突き刺ささり
そして
瞬時に
朝比奈りえに
スイッチを入れ
笑顔でかわす
惚れた身で
接客するから
火傷するのだ
キャバ嬢という仕事は
舐めてかかると
痛い目にあう
最初は色恋のつもりが
最後ハマっていたのは
自分で
キャバ嬢としての
存在価値はあっても
本気の恋愛と
遊びの恋愛では
重さが違うのだ
次第に
執着してくる
女に
惹かれる男は
少ないだろう
朝比奈りえとして
隣にいる瞬間
その瞬間
恋をする
これは本気に
なりそうになった時の
朝比奈のルールである
一線先は闇だ
キャバ嬢よ浮かれるな
笑
朝比奈